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「食品小売業のサステナビリティ取り組みランキング2024」発表!上位3社は7&i、ローソン、ファミマ

「食品小売業のサステナビリティ取り組みランキング2024」発表!上位3社は7&i、ローソン、ファミマ
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 2023年3月期決算より上場企業は有価証券報告書でのサステナビリティ情報開示が義務付けられるなど、企業のサステナビリティへの取り組みに対する注目が高まっています。特に昨今はサステナビリティに敏感とされるZ世代の影響力が拡大しており、消費者と関わりの深い食品小売業のサステナビリティ対応に関心が集まっています。

 そこで、流通経済研究所は、食品小売業を対象にサステナビリティへの取り組み状況を調査しました。その結果、ランキング1位セブン&アイ・ホールディングス、2位ローソン、3位ファミリーマートとなりました。また食品小売業のうち、サステナビリティに力を入れている企業は66.1%今後取り組みを拡大する予定が70.9%で、取り組みのさらなる広がりが見込まれます。小売企業が最も力を入れているサステナビリティへの取り組みは「地域社会への貢献」でした。

1位はセブン&アイ・ホールディングス

 ランキングの上位3社は以下の通りとなりました。最近注目の取り組み例もご紹介します💡

❶セブン&アイ・ホールディングス
💡CO2削減の一環として、家庭系廃食用油を回収し、SAF(航空機用バイオ燃料)に活用する取り組みを行っています。
❷ローソン
💡販売期限切れの「からあげクン」などの揚げ物商品を急速冷凍し、子ども食堂等に寄贈する取り組みが先進的です。
❸ファミリーマート
💡食品ロス削減のため、値下げシールに「たすけてください」と訴える涙目おにぎりのイラストをつけ、消費者の感情に訴えかける新たな試みが注目されています。

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本調査の結果詳細はこちら👇

サステナビリティ推進に積極的な企業は約66%

■サステナビリティへの取り組み-現在の注力度

 サステナビリティへの取り組み推進にどの程度力を入れているのか、聞きました。

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(N=103)

 サステナビリティへの取り組み推進に「とても力を入れている」のは21.4%、「どちらかというと力を入れている」のは44.7%であり、合わせて66.1%と取り組みが広がっていることがうかがえる。ただし、「とても力を入れている」だけ見ると約2割にとどまっており、依然として積極的に取り組んでいる企業は限られている。

■サステナビリティへの取り組み-今後の拡大意向

 今後の取り組み意向についての結果は、以下の通り。

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(N=103)

 今後、サステナビリティへの取り組みを「拡大する予定である」と回答した企業は70.9%にのぼり、多くの企業が取り組みの強化を進めていることがわかる。

■個別テーマ別の注力度

 どのような取り組みを積極的に行っているのか、聞きました。

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(N=103)

 「とても力を入れている」と「どちらかというと力を入れている」の回答を合計すると、「地域社会への貢献」(85.4%)が最も多く、それに次いで「食品ロス削減とリサイクル率の向上」(81.6%)が続き、どちらも8割を超えている。

一方で、「持続可能な物流への貢献」、「持続可能な調達の取り組み」、「イノベーションと技術の活用状況」に関しては、回答率が3~4割未満にとどまり、今後の改善や推進が求められる領域といえる。

■サステナビリティへの取り組みが事業・経営に与える良い影響

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(N=103)

 サステナビリティへの取り組みが事業や経営に良い影響を与えていると感じている企業は、「とても感じる」「どちらかというと感じる」と回答した企業を合わせて75.7%にのぼり、多くの企業がその効果を実感している。
具体的な良い影響としては、「リサイクル率の向上」「顧客満足度の向上」「CO2排出量の削減」「自治体やNPOなどからの連携要請の増加」「プラスチック使用量の削減」などが挙げられた。

【担当者総括コメント】

 今回の調査からは、サステナビリティ施策の良い影響を実感している企業では、経営層の積極的な関与具体的な数値目標の設定全社的な体制整備が進んでおり、着実に成果を生み出していることも明らかになっています。これにより、顧客満足度の向上従業員エンゲージメントの強化など、事業や経営への良い影響が具体的に表れています。一方で、これらの要素が欠けている企業では、取り組みの進展が遅れ、明確な成果を得るまでには至っていない状況です。

 このことから、食品小売業におけるサステナビリティ推進には、経営層の関与、全社的な体制整備、具体的な数値目標の設定、そして外部ステークホルダーとの連携が重要であることが示唆されました。

本調査の結果詳細はこちら👇


【調査概要】
■調査対象者:総合スーパー、食品スーパー、生協、ドラッグストア、コンビニエンスストアなど、食品の販売比率が高い小売業態
■調査期間:2024年9月25日~11月20日
■配布方法:郵送、メール
■回収方法:Web回答フォームもしくはExcelファイルのメール送付(配布数:1,176社 回収数:103社)
■回答者属性:総合スーパー6社、食品スーパー50社、生活協同組合31社、コンビニエンスストア3社、ドラッグストア4社、各種食品小売業(食肉、鮮魚、野菜、酒類、菓子、パン、牛乳など)2社、その他4社、業態無回答3社

 なお本調査では、できるだけ多くの意見を反映させるため、アンケートの全設問に回答しなかった回答者も含めて集計を行った。その結果、設問によっては回答がない場合があり、グラフに表示されているn数も設問によって異なる可能性がある。この点を考慮して、集計データを解釈いただきたい。

※注記
「N=87」などの表記は、当該設問への回答者数を示している。

■ランキング掲載の基準
 上位30社を公表する。ただし、回答者にHDと事業会社が重複して含まれる場合はHDを掲載することとし、事業会社は掲載せず、それにより社数が減じた場合は31社以降を追加。

■採点の基準
以下の設問(148問)の合計得点で評価している。

サステナビリティ推進の方針策定・体制整備(17問)
サステナビリティへの取り組みの実践や報告の実施(12問)
持続可能な調達(7問)
環境・気候変動対策(23問)
食品ロス削減とリサイクル向上(8問)
地域社会への貢献(13問)
持続可能性に配慮した商品(13問)
持続可能な働き方の創造(31問)
サステナビリティ推進のためのイノベーションと技術の活用(11問)
持続可能な物流(13問)
 
■その他
ランキング上位で社名公表候補となる企業には予め公表許諾を得ている。

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